今年の夏は、レコーディングに専念した為、遅ればせながらのバケーション。
フアンさんと毎年行ってる「新婚旅行」の今年の目的地は、北イタリアのベネチア。
実はフアンさんも私も、ベネチアを訪れるのは、意外にもこれが初めてなのです。
というわけで、初めての旅行前に色々やっておきたい事があって、そのひとつがベネチアを題材にした３つの映画『ベニスに死す』『旅情』『ツーリスト』をフアンさんと一緒に観る事。今夜は『ベニスに死す（Muerte en Venecia）』を鑑賞しました。
遥か昔、たしか学生時代に一度観た事のある映画でしたが、どんな内容だったかすっかり忘れていました。考えてみれば、ストーリーらしきストーリーがない、抽象的な物語ですから、その時の知識や感受性によって色々な捉え方が出来る映画だと思います。
期待していた、ベネチア（リド島）の風景はあまり印象に残りませんでしたが、生と死、若と老、美と醜、という対比の構造が鮮明に見て取れ、全体として素晴しいバランスになっています。マーラーとシェーンベルクをモデルにしたと思われる主人公と友人の会話や対話も、非常に印象的でした。
映画としてのストーリーを求めてしまうと、展開がゆっくりしすぎている感がありますが、その背景に流れるマーラーの音楽に耳を傾ければ、違った方向からクローズアップでき別の楽しみ方ができます。ここに使われているマーラーの音楽は文句なしに素晴しい。
明日は『旅情』（これはまだ観た事がありません）を鑑賞予定です。
さて、映画鑑賞だけではなく、旅の準備もはじめなくてはいけません。
先ほどベネチアの天気予報を見たところ、来週はあいにくの雨の日が２日程ある模様。
気温も最高で１８度、最低気温６〜７度とかなり寒いようです。
行きたいところも、やってみたい事も色々あって期待が膨らみますが、本格的な準備は土曜日にすることにして、明日はもう一日、最後の仕事を頑張ります。
ロマンチックなベネチアを夢見て。
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