2009年7月29日水曜日

著作権と知的財産権




今日はマドリード商工会議所が主催する、著作権と知的財産権に関する講義に行ってきました。朝の8時半〜午後2時までの約6時間、途中コーヒーブレイクや質疑応答などが盛り込まれた参加型の講義で、しかも受講料無料。素晴しい!音楽産業において著作権や知的財産権というのはとても重要な権利で、これについて詳しく知っておくことはビジネスを展開する上でも大事。これまでに本を読んだり、2月から通いつめた舞台芸術に関するコースでちょっと触れられたりということはありましたが、体系的に学んだのは今回が初めて。とてもいい勉強になりました。

権利関係の話では、まだまだ知らないことがたくさんあります。例えば、肖像権と著作権の問題。これは一般個人より、有名人の写真において顕著な例です。写真の被写体になった有名人が肖像権を主張する一方で、写真家は自分の作品としての写真の著作権を主張。こうなった場合に、いったいどちらがどれだけの権利を有しているのかを明確に定義する方法が、少なくともスペインにはなく、全て個別の事例になっています。

著作権の保護期間も、国によって異なります。これに関して世界160カ国が同意しているベルヌ条約という国際条約があります。この条約では「著作権は著作者が死亡してから50年を経過するまでの間継続する」と定義されていますが、加盟国でも国によって微妙に定義が異なります。。例えば、日本では基本的に「著作者の生存期間+死後50年まで、映画は公表後70年」。アメリカでは、「著作者の生存期間+死後70年間」となっているそうです。このように加盟国が独自の定義を設けている場合、国際的な作品ではどちらがどのように優先されるのか、複雑でいまだによく理解でいていません。今日の講義でもあいまいだったのが残念。

さて、スペインの定義はさらにややこしいことになっていることが良く分かりました。定義は基本的にアメリカと同じく「著作者の生存期間+70年間」なのですが、歴史的にこの数字が60年に短縮され、その後80年に延長され、さらにその後70年に戻されたという経歴があります。それぞれの法の施行時に生存している著作者の作品に対しては、その時々の新法が適応され、既に故人の場合はそのまま旧法を維持するというややっこしい事になっています。ですから、いちいち調べないといけないのです!

有名な画家の例に、ピカソとダリの作品の保護期間の違いがあります。ピカソは死後80年ルールの適応。一方ダリは70年ルールが適応されています。音楽業界で最も保護期間管理をしっかり行っているのはファリャの遺族が作る団体。細かいパーセンテージまでしっかり管理されていて、その組織力はさすが。見習いたいところです。


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2009年7月22日水曜日

大学時代の友人との再会!


写真:やよいとの再会!

大学時代の友人やよいが、マドリード訪問中です。彼女と最後にあったのは確か2003年頃、冬の大阪でのことでした。実に6年ぶりの再会。相変わらず美人で、知性にあふれた彼女からは、大学時代と変わらぬオーラが出ていました。

やよいは、メキシコのティファナに住んでもう10年近くでしょうか。彼女のスペイン語は、まるっきりメキシコ人です。彼女に言わせると、私のスペイン語はスペインのアクセントだとか。お互い、知らず知らずのうちに、お国柄が染み付いているんですね〜。

私たちの大学の卒業生は、海外で生活したり国際結婚したりする割合がとても高いようです。私の大学時代の友人で、スペインに住んでいる人も結構います。スペイン人と結婚してマラガに住んでいる友達、セビージャ大学で日本語を教えている友達、学科と学年は違うけれど、セビージャでやはりスペイン人と結婚した友達などなど。スペイン語圏は広いので、中南米に拡大すると、各国で活躍している同期の人たちはさらにたくさんいます。

大学時代を一緒に過ごした友人達と再会し、その活躍の様子を知るのはとても嬉しいことですし、私自身の励みにもなります。

ちなみにやよいは、今長期旅行中で、世界を回っています。マドリード訪問は、4月から始まった旅の途中経過で、この後中東やヨーロッパを周り、来年の年明け頃日本に着く予定とか。すごいスケールの長期旅行、羨ましい!


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2009年7月11日土曜日

ネレアの誕生会&パエージャ祭り


写真:赤々と燃えるバーベキューの火

昨日から、バレンシアに来ています。私の親友ネレアの誕生会が開かれ、彼女の住むバレンシア郊外のCHIVA(チバ)にスペイン中からたくさんの友人達が集まりました。

バースデーのメインメニューは、羊1頭のバーベキュー。ブルゴスから朝届いたばかりのマトンです。その他にも、それぞれが各地から持ち寄った名産でテーブルは大にぎわい。あまりの美味しさに気を取られて、詳しい写真を撮るのを忘れました。。。


写真:パエージャ専門店のパエージャコンロ

明け方まで続いた誕生会から一夜明け、昼過ぎに起きてみると、ネレアのパートナーのラファが、バレンシア風パエージャを注文してくれていました。近くにあるパエージャ専門店は、お持ち帰り用のパエージャを扱う珍しいパエージャ屋さん。店の中には、パエージャを作る炭火焼コンロが100基ほどあります。

写真:バレンシア風パエージャ

そして、これが10名分のパエージャ!デカイ!

写真:美味しそうに盛りつけられたパエージャ

生粋のバレンシア風パエージャは、鶏肉、ウサギの肉、インゲンマメ、などを中心に作られます。カタツムリがはいったものも、メジャーだとか。スペゲティーのアルデンテのように、お米に僅かに芯が残る程度に炊き上げているのが美味しいパエージャだという、バレンシアの方々の力説を受けました。地元の人たちは、特にパエージャに思い入れが深く、色々な話をしてくれます(笑)。あと、大事なのはおこげ。これは日本で炊き込みごはんを作った時等にも、「お楽しみ」とされているのと同じく、おこげも均等に皆のお皿によそられます。

楽しいバレンシアでの週末でした。


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2009年7月8日水曜日

モン・ド・マルサンでのコンサート

写真:モン・ド・マルサンでのコンサート

昨日から、フランスのモン・ド・マルサンに来ています。ここで開催されているフラメンコ・フェスティバルに参加するためです。今年で21年目を迎えるこのフェスティバル。地元の熱いフラメンコ愛好心に支えられ、すっかり定着したフラメンコ祭りになっています。

コンサートの他に、バイレやギターのマスタークラスも開催され、フランス中から受講者が集まってくるのだとか。町中にはポスターが貼られ、ラジオからは一日中フラメンコが流れ、写真展や、フラメンコのシンポジウムなども開催され、なにからなにまでフラメンコです。これはスゴイ。

カニサレスが演奏した会場は、約900人収容ですが、こちらも1ヶ月以上前に全てのチケット完売。急遽別に600人収容のスペースを設け、そこに大型スクリーンでコンサートの様子を映し出すという策が取られ、入場券が売り出されるもこちらも1週間前までに完売!


写真:フランスのテレビ局の取材

写真:テレビ局のインタビュー

インタビュアーはフランス人ですが、流暢なスペイン語を話すので吃驚!さすが、プロフェッショナルです。フランス片田舎のモン・ド・マルサン、意外なフラメンコのメッカです。


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