2012年2月25日土曜日

カニサレス、王立劇場でヴィラロボスの『ギター協奏曲』演奏!



一昨日の国立音楽堂での公演に続き、今日は王立劇場でのコンサート。
土曜の朝12時開演のこのコンサートは、王立劇場が主催する子供向けの人気シリーズで、会場は小さな子供達でいっぱい!この公演は、子供連れで来ることが条件となっていて、チケット購入の際には、あらかじめ子供料金1枚分が選択された状態となっています。普段はなかなか鑑賞のチャンスのない子供達に王立劇場を開放し、クオリティーの高い演奏を聴いてもらうという趣旨のもと、年に4〜5回開催されます。


© Javier del Real
写真提供:王立劇場


カニサレスが舞台に立つ時、彼は決して楽譜を用いません。
どんなに長い作品でも、必ず暗譜して本番に臨みます。
もちろん、楽譜を読みながら演奏する場合に比べて、準備に要する時間も労力も何倍も必要ですが、それでも決して妥協することはありません。


「何で、いつも暗譜するの?」と尋ねたことがあります。彼曰く、楽譜を読みながら演奏すると、読むことに集中力とエネルギーの一部を費やしてしまうから、100%の演奏には決してならないと。楽譜をしっかり覚えて、それから自由になったとき初めて、自分の奥底から納得できる演奏ができるのだそうです。


© Javier del Real
写真提供:王立劇場


ブラジルの作曲家ヴィラロボスは、1951年、この『ギターと小オーケストラの為の協奏曲』を作曲しました。初演は1956年のこと。この作品を捧げられたアンドレス・セゴビアにより、アメリカのヒューストンで、オーケストラなしの、ギター独奏として行われました。ギターの特性をよく知ったヴィラロボスならではのフレージングが、オーケストラの中でのギターの存在感を高めています。


写真:終演後の楽屋で


カニサレス、一昨日に増して素晴しい演奏でした!
お疲れさまでした。


写真:王立劇場


スペインに生まれた音楽家なら、誰しも一度は夢見る王立劇場。
この大舞台で、2年間に5回という驚異的な公演数を数えるカニサレス。次回は、彼のフラメンコセクステットを率いて、今年の12月に再び舞台に上がります!



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