2011年2月23日水曜日

ビセンテ・カリージョのギター工房(その3)


写真:カサシマロ(クエンカ県)

ここ数ヶ月、何度となく足を運んでいる、クエンカ県の小さな街カサシマロ。人口なんと3500人足らずのこの街は、古くからギター職人の街として有名で、たくさんのギター工房が軒を連ねています。


写真:ビセンテ・カリージョの工房外観

その中でも、歴史の古いビセンテ・カリージョのギター工房。このブログにも何度か登場しました。



現在のビセンテに至るまで、なんと7代も続く老舗。昨年、スペイン産業省が主催する国家工芸大賞という栄誉ある賞を受賞したビセンテ・カリージョ。フラメンコギター、クラシックギターの他に、リュートやバンドリンなど、様々な弦楽器を製作しています。



写真:ギターの微調整

今日の訪問の目的は2つ。まずはじめは、12月に完成し、2ヶ月間弾き込んだクラシックギターの微調整です。このギター、正確にはクラシックとフラメンコのハイブリッドギター。フラメンコギタリストのカニサレスが、フラメンコのテクニックや特製を活かしながらクラシック作品を演奏する為に特別に考案されました。5月1日のベルリンフィルとの共演の為の特注ギターなのです。カニサレスの演奏の特性を熟知したビセンテ・カリージョがカニサレス用に製作してくれたおかげで、ほぼ完璧の出来なのですが、凡人の私にはその差が分からないような細かな直しを入れています。


写真:新しいフラメンコギター

そして、もうひとつの目的はこちら。カニサレス特注のフラメンコギターがとうとう完成しました!何度もこの工房に足を運び、細かな調整を重ねてきたこのギター。素晴しい出来上がりです。カニサレスも大満足!


写真:ハモンとケソ・マンチェゴ

工房での作業を中断して、隣町で昼食。カサシマロのあるカスティージャ・デ・ラ・マンチャ州は、スペインでも有数のチーズの産地。この辺りのチーズはケソ・マンチェゴと呼ばれます。濃厚で深い味わい。


写真:エビとチーズの包み揚げ

このレストランの名物、エビとチーズの包み揚げ。揚げを縛ってあるのはニンニクの茎。しつこくないニンニクの味が、とろけるチーズと混ざって絶妙のお味。惜しみなくエビがゴロンゴロンと入っているのも嬉しい!


写真:ボガバンテのパエージャ

私の今日のメインはボガバンテ(スペイン版伊勢エビ)のパエージャ。正確にはArroz Meloso(あろす・めろそ)という料理。パエージャよりも汁気の多い、日本で言えば雑炊のような米料理です。大きなボガバンテが丸々1匹ついて来て、プリプリの身がたまりません。


写真:今日のツーショット

今日のフアンさんとの記念の1枚はこちら。クラシックギターの微調整と新しいフラメンコギターの試し弾きを終えた直後の満足顔です。



日本ブログ村のランキングに参加しています。
にほんブログ村 海外生活ブログ スペイン情報へ
よろしければ、応援の1クリックお願いします!