2009年3月14日土曜日

マウリシオ・ソテロの初演とタルタル・ステーキ


写真:国立オーケストラ公演のパンフ


昨日は、先々週に引き続き、スペイン国立オーケストラの演奏を聴きに行ってきました。今回は、フアンさんと私の友人のマウリシオ・ソテロの作品が初演されるのでマウリシオファミリーが招待してくれたのです。

マウリシオは、スペインを代表する現代音楽の作曲家。実はフラメンコが大好きで、彼の作品には、フラメンコ的要素がちりばめられているのが特徴的です。カニサレスの為に「フラメンコギターとオーケストラのための協奏曲」を作曲し、それをカニサレスが演奏。タイトルは「コモ・ジョラ・エル・ビエント」『これを演奏できるのは世界中でカニサレスしかいない』と大絶賛されたのは去年のことでした。時が経つのは早い!

その協奏曲(演奏:カニサレス)を聴いてみたい方は「カニビデオ」でどうぞ。こちらから行けます↓



そして、昨日はそのマウリシオの新しい作品『アルデ・エル・アルバ』の初演でした。ソリストはマドリード出身のソプラノ歌手ミラグロスと、カンタオールのアルカンヘル。ソプラノ歌手とフラメンコとは、これまにでもない組み合わせです。ジョセップ・ポンスの指揮の元、ミラグロスとアルカンヘルの掛け合いが面白い展開でした。作品の中盤では、ブレリアやグラナイーナのリズムも登場して、オーケストラが刻むリズムが快感でした。

この日の、第2部の演目はなんとカール・オルフの『カルミナ・ブラーナ』。これまでにCD等で聞いたことはありましたが、生演奏は初めてで、感動しました〜。生で聴くとさらに壮大で、圧倒されました。日本では、水曜の夜にやっている『商品降臨』というミニ番組の主題歌になってますね(実は、サスペンスおタクな私は実家からビデオ送ってもらっているのです。水曜のサスペンスの後に放送されるのがこのミニ番組なのです)。

ちなみに、今回の演目は金・土・日の3日間演奏されます。日曜日の朝の公演はラジオ国立放送(RNE)で生放送されるそうです。日曜日の朝は自宅でもう一度聴いちゃおうかな。


写真:タルタル・ステーキ

2時間以上に及ぶ長いコンサートを終えた後は、マウリシオや出演者と一緒に楽しい夕食。今夜、生まれて初めてのタルタル・ステーキに挑戦しました。タルタル・ステーキとは、みじん切りにした生の牛肉(ひき肉ではない)をオリーブオイル、塩コショウ、薬味(ケッパー、ニンニク、たまねぎなど)を混ぜて、卵の黄身を中央にのせた料理。写真は、その薬味や黄身を混ぜてから整えてもらった状態です。普通レストランでは、かき混ぜる前の状態で出されますが、初心者の私は、お願いしてかき混ぜていただきました。

日本でいえば、アジやカツオのたたき(あの、2本の包丁でトントンとみじん切りにする)みたいな感じ。学生の頃に通った南房総の館山では、「なめろう」という名前で知られています。使われるのはアジの他にさんまやイワシなど。味噌や日本酒と絡めてあって美味です。これを焼いたのが「さんが焼き」。これと同じ発想で、タルタル・ステーキを焼いたのがハンバーグの始まりで、それを考案した地がドイツのハンブルグだったから「ハンバーグ」と呼ばれるようになったとか。

魚は生でも平気なのに、生の肉となるとカルパッチョやユッケでさえ、自らは進んで注文しない私。なんとなく、肉が生なところに抵抗感がありました。が、このタルタル・ステーキは、マウリシオの大好物。今日は「マリコ、僕の初演を祝って、今日こそはタルタル・ステーキを注文してみない?」というので、えーい!と思い切って頼んでみました。

おいし〜い!

肉の臭みなどは全くなく、卵の黄身がほどよく混ざっていてまろやか。薬味も効いていてどんどん食べられます。そんな私を見て、マウリシオもにっこり。で、通の食べ方はこうだよ、と教えてくれたのは、なんとタバスコをかけるという方法。さっそく試すと酸っぱい辛さが生肉にとっても良く合って、完食。なんでこんなに美味しいものをこれまで敬遠してたのかしら。

いい音楽に、おいしい食事。こういうひとときは人生の栄養剤です。


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