この週末は、フアンさんと私の友人、エバ,カルロとルナちゃんの5人で、カスティージャ・ラ・マンチャへの小旅行に出かけました。この週末は、フアンさんと私の友人、エバ,カルロとルナちゃんの5人で、カスティージャ・ラ・マンチャへの小旅行に出かけました。
写真:カンポ・デ・クリプターナの風車
日本から友人や家族や親戚がくると、時間のあるときはここまで足を伸ばしますが、私たちもここへ来たのは実に5年ぶり。いつも大勢の観光客でごった返していますが、今回は観光客が殆どいなくてラッキー。いつになく、ゆったりと過ごせます。
写真:風車の前で(フアンさん撮影)
この風車の丘まで来る途中は、たくさんのオリーブ畑をくぐり抜けてきました(今日のドライバーは私なので写真は無し。。。)
問題は、私が重度のオリーブアレルギーということ!薬を飲んだけれど既に遅し。鼻水も、くしゃみも止まらず、涙目で化粧が落ちる。。。ちなみに、オリーブアレルギーと診断されたのは今年が初めて。といっても、オリーブ(の実)やオリーブ油には全く反応せず、オリーブの木に反応するアレルギーだとか。とりあえず、風車の中に避難。。。
写真:風車の内部
風車の内部は、粉引きがどのようにされるか触ってみられるようになっています。仕組みが良く分かるように、粉があたりに散らばっているんだけど、粉塵アレルギーの私はここでもキツ〜いアレルギー反応。風車に避難したはずが、そそくさと退散。。。
写真:カルロ、エバ、フアンさん、奥にいるのはルナちゃん
気を取り直して、皆で記念撮影。でも石ころ遊びに夢中のルナちゃんだけは遠くに写っています(笑)。幸運にもお天気に恵まれ、小春日和だったので、小旅行気分も盛り上がります。
写真:レストラン『ラス・ムサス』で昼食
いい時間になったので、レストラン『ラス・ムサス』でお昼にすることにしました。ちなみに、スペイン語で musa(むーさ)とは、音楽(や詩や芸術)を司る女神のこと。ここから派生して musica(音楽)やmuseo(美術館)と言う言葉ができています。で、そこから更に派生して、通常 musas(むーさす)はインスピレーションを意味します。でも、この絵の二人の修道女(?)は女神にはちょっと見えないですよね(苦笑)。
写真:レストランでフアンさんとくつろぎ。。。
涙目、赤鼻のトナカイ状態でレストランにたどり着いた私は、ようやくくつろぎタイム。花粉症って疲れるんですよ。。。
写真:レストランの大きな窓からの風景も最高
この大きな窓から眺める風景が格別。ワイングラスを片手に、ラ・マンチャ地方の名産ケソ・マンチェゴを味わい、ピストをつまみにもう1杯。ピストとは、ラ・マンチャ地方の郷土料理で、切り刻んだ野菜をトマト味で煮込んだもの。家庭によって使う野菜はさまざま出そうですが、「正統な」ピストは、赤と緑のパプリカ、玉ねぎ、ニンニク、ズッキーニとトマトの野菜煮込みだとか。食べるのに夢中で写真撮り忘れ。
写真:レストランの地下は、洞窟のようなカフェテリアになっています
今日は観光客が殆どいないので、この地下のカフェテリアも貸し切り状態。アレルギー症状も随分回復し、私に取っては防空壕のようなこの洞窟でもう一休み。話しても、話しても、尽きることのない会話がいつまでも続きます。普段の仕事から解放され、本当に充電されます。
写真:岩場に座るエバと私。。。
その後も、ポカポカの太陽に誘われて、ここを去る気になれず(笑)何をするでもなくのんびりと過ごします。ああ、素晴しい。この時の流れ。。。
写真:アルガマシージャ・デ・アルバの入り口の看板
さて、今日のもう1つの目的地は、アルガマシージャ・デ・アルバというこれまた小さな町。先ほどの風車の丘から、約50キロ程のドライブです。
さて、ラ・マンチャ地方の冒険劇を描いた、セルバンテスの名作ドン・キホーテの序文は次のように始まります:
En un lugar de la Mancha...(ラ・マンチャ地方のある地で。。。)
ここで、上の写真にある、この町の入り口にある標識に注目!
...el lugar de la Mancha(ここが、そのラ・マンチャの地)
たった un(不定冠詞)と el(定冠詞)を変えるだけでこんなに意味が変わってくるのか!と驚くと同時に、この町の観光局の人の粋な演出に、やられた〜、という感じです。
で、なぜこの町がそんなにドン・キホーテと結びつきがあるかというと。。。
写真:メドラノの家
このメドラノの家に、一時期セルバンテスが投獄されていたことがあり、その期間にドン・キホーテの着想を得た(らしい)ということなのです。投獄は税金横領の罪ということですが、セルバンテスが有名な作家だということで、いわゆる牢獄に入れるのではなく、当時市長の自宅だったこの家の中に「かくまった」という事らしいのですが。。。
写真:ここにセルバンテスが投獄されていた(らしい)
セルバンテスは、生涯の中で何度も投獄されており、実際にここで着想を得たのかどうかは謎のまま。ただ、そうあってほしいと言う願いを込めて、需要文化財にしていされているのです。
写真:アルマグロのパラドールにて
アルガマシージャのセルバンテスの牢獄の後は近くの教会で参拝し、夕暮れの町を後にアルマグロに向かいます。今日の宿は、アルマグロのパラドール。花粉にみまれた衣服を全てビニールに詰め込み、熱いシャワーを浴び、おめかしをしてパラドールでの夕食です。これはカルロさんが撮影してくれた1枚。お気に入りです。
写真:今日のお気に入りのツーショットは、クリプターナの風車にて
それにしても、なんともゆったりとした1日でした。深夜1時過ぎまで話は弾み、それでもまだ話し足りないくらい(笑)。そんなに何を話しているかって?世間話から始まり、音楽の話、若い頃と今の考え方の違い、子供の教育について、果ては共産主義とファシズムの違いは何ぞや(笑)というスゴいテーマまで飛び出し、ほろ酔い気分も手伝って私も含め、みな饒舌になっていました。
パラドールでの優雅な夕食も、話とワインと食事に夢中になりすっかり写真を撮るのをまたすっかり忘れてしまいました。失敬!
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