© Javier del Real
写真提供:王立劇場
カニサレスが舞台に立つ時、彼は決して楽譜を用いません。
どんなに長い作品でも、必ず暗譜して本番に臨みます。
もちろん、楽譜を読みながら演奏する場合に比べて、準備に要する時間も労力も何倍も必要ですが、それでも決して妥協することはありません。
「何で、いつも暗譜するの?」と尋ねたことがあります。彼曰く、楽譜を読みながら演奏すると、読むことに集中力とエネルギーの一部を費やしてしまうから、100%の演奏には決してならないと。楽譜をしっかり覚えて、それから自由になったとき初めて、自分の奥底から納得できる演奏ができるのだそうです。
© Javier del Real
写真提供:王立劇場
ブラジルの作曲家ヴィラロボスは、1951年、この『ギターと小オーケストラの為の協奏曲』を作曲しました。初演は1956年のこと。この作品を捧げられたアンドレス・セゴビアにより、アメリカのヒューストンで、オーケストラなしの、ギター独奏として行われました。ギターの特性をよく知ったヴィラロボスならではのフレージングが、オーケストラの中でのギターの存在感を高めています。
写真:終演後の楽屋で
カニサレス、一昨日に増して素晴しい演奏でした!
お疲れさまでした。